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感情に生きられない。 謙虚に生きられない。 論理に生きられない。
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ヘルファイア開発13班インタビュー / 『いま、ゲーム屋である、ということ』

 

インタビュアー:瀧野渡(ゲメ通編集部)


薬袋泰夫(みない・やすお) / プロデューサー
1965年生まれ。1885年ヘルファイアの前身である株式会社天狗堂に入社。3班サブディレクター、7班サブディレクター、4班コンサルタントを経た後、1997年に13班ディレクターとなる。趣味は陶芸、釣り。

織部壱機(おりべ・いつき) / チーフプログラマー
1980年生まれ。2003年ヘルファイア入社。13班配属後、『天涯境盧遮那絵巻』『ぺぺとおつきさま』『クラウン・クラウン』『ディアボロ ~キング・オブ・ザ・ジャグリング~』などの作品のプログラムを手掛ける。『@』以降よりチーフプログラマーを担当。
ヘルファイアが特許を持つレヴァンティンシステムの開発者でもある。趣味は将棋。

小倉俊則(おぐら・としのり) / チーフデザイナー
1978年生まれ。2001年スティング入社。2003年ヘルファイアに移籍。13班配属後、『血讐/フェーデ』『展覧会の絵』『露裏魂(ろりこん) ~ギリギリアウト伝説~』『ラブvジャンキーズ!!!』などのサブデザイナーを務めた後、『ウルフサルク防衛線』でチーフデザイナーデビュー。他に画集『オグトシ学習帳』など。
趣味は露天風呂めぐり、ボードゲームなど。

神尾宣彦(かみお・のぶひこ) / 広報担当
1986年生まれ。2009年ヘルファイア入社。同社の広報誌、『業火通信』の4コマでもおなじみの営業ボーイ。13班のマスコット的存在である。趣味は映画、スノボ。

 

201X年某月某日、我々ゲメ通編集部はヘルファイアの本社、リンボビルディングの9Fに招じ入れられ、第十三開発班の重鎮たちの肉声を聞く機会を得た。彼らは次回作『トーキング・ヘッズ』の制作中であり、我々が取材の準備をする間もブレインストーミングに余念がないようであった。

 

ゲメ通編集部(以下『編』):今日はお忙しいところを快くインタビューに応じてくださり、誠にありがとうございます。

薬袋:宜しくお願いします。

織部:お願いします。

小倉:どーも。

神尾:恐縮です。

編:では、ベタな質問ではありますが、『重力の三世紀』の誕生の経緯をお聞かせ願えますでしょうか。あと、誕生秘話的なものがあればそれもお願いします。

薬袋:次回作を出そうという意見自体は『宿命宮』のスマッシュヒットの直後からあったんですよね。出水(いでみず)プロデューサー御自身のそもそもの原案も三部作の予定だったそうですし。

小倉:『宿命宮』の開発段階の時はイズさん(※1)すごい熱く語ってたんだよね、第一作が出る前なのに、第二作が早く作りたい、シナリオは完璧、ゲームシステムは緻密、ってさ。嘆いてたね。惜しむらくは、このシステムを動かすには、今の環境では不足すぎる。5年経てば、ソフト開発の技術もハードのスペックも、進歩しているだろうから、早く5年経たねえかなー、って。

織部:『宿命宮』が売れに売れて、続編をせっつく上層部と揉めたんです。今は作る気はまったくないって言いきっているのに、ブームが下火にならないうちに二匹目のどじょうをっていうのが経営陣だったから。

神尾:もともとイズさんは独立独歩の人だったけど、この一件で完全に嫌気がさして独立して自分の会社(※2)興しちゃった。

薬袋:まぁ、昔の話なので……。今は上層部の顔触れも違いますし、だいぶ、開発者に理解のある経営方針を取ってくれてます。ヘルファイアの経営方針といっても、世代が交代するたびに変わっていますから。

編:さすが、天狗堂の時代からお勤めになっているだけあって、お詳しい。

神尾:でもさぁ、イズさんとはむちゃくちゃ合わなかったみたいだけど、ドム社長(※3)の頃の経営もあれはあれで傑作の母体となる余地があったよね。体育会的というか、田中角栄的というか。売り上げにこだわっていたのはもちろんだけど、なんか大きなことをしてやろうっていう、気概というか覇気というかテンションの高さはあった。

織部:傑作の誉れ高い『ドリーマーズダイアリー』とか『Gフォージェノサイド』とか『神様物語』はドム社長時代の作品だよね。

薬袋:野心や矜持の持ち方に関して言えば、先々代と出水氏は似通っているところも多かったと思うのですけれど、いかんせんアプローチの方法が180°違っていましたからね。

編:傑作ゆえに利潤も諍いも生んだ『宿命宮』ですが、それゆえに続編は相当な難産だったということでしょうか。

薬袋:ことあるたびに続編の話はでるんですが、自分が『宿命宮』の続編をプロデュースできるとはとうてい思えなくて、その度に辞退していたんです。他のプロデューサーの反応も似たり寄ったりだったみたいで。ただ、最後にもちかけられたのが、その夏売り上げの不振(※4)がつらいので、なんとしてでも売れるタイトルが欲しいという話で(笑)、断るに断れなくて、この織部や小倉をはじめとするうちの若いのと話しているうちに、彼らの前作への愛着と、当時いかに、次回作を待ち望んでいたかっていう話になって、彼らの熱意にほだされた格好で、着手しましたね。

神尾:神妙な空気がありましたね。ある日、小倉さんとこに遊びにいったら小倉さんが、『おい、神尾ぉ、宿命宮の続きやりたいか?』っていきなり訊いてきて、『やりたいッス!』って即答したら、『おまえが続き作りたいか?』って重ねて問われて、『無理ッス!』て答えたら、『そおぉぉぉだよなー』と、むつかしい顔してどっかいっちゃった(笑)

小倉:俺今あの作品の続編作ってるんだぜー、いいだろー、って他の社員や同業者に単純には自慢しづらいムードがあった。

織部:僕は腕の一本や二本失う覚悟でしたよ。正式に製作をお受けしたとき。

神尾:一番いつきさんが積極的でしたよね。

小倉:ちょっと目がイっちゃってたね。うわ、こいつほんとオタクだ、キモいって思う瞬間が何度かあった。

織部:(苦笑)

小倉:まぁ、いつもは俺の方がいつきにそう思われることの方が圧倒的に多いんですが。

編:織部さんと小倉さんの仲の良さ、親密さは有名ですが、続編製作にあたっては意見の相違などありませんでしたか?

小倉:え。俺、別にいつきとそんなに仲良いわけでもないですけど。というか、意見の違いはおおむねいつもあります。いつきの場合、その差異に関して延々と語り合えるってだけで、そんなべたべたしてるってわけでもないっすね。

神尾:いや、ホモホモしいですよ。これといった理由もなく、お互いの部屋に転がり込んで1週間単位で長逗留していることがしょっちゅうなんで。

薬袋:彼女にさせるような仕事だってさせてるって話じゃないか。

神尾:そうですよー。完全に彼女に甘えるノリですよ。汚れものとか洗わせますもん。アフターファイブに、いつきさんのデクスに寄ってきて、ガバって覆いかぶさって、『イツェモーン、洗いものがたまって力がでにゃーい』とか。んで、いつきさんがオグトシさんのうちに言って、オグトシさんのパンツやらなんやらを洗濯機にブチこんで、ガーガー洗ってるっていう。

編:それはすごい。

織部:でも、それホモでもなんでもなくてたんなる無精ですね(キッパリ) 俺がイヤだって言うと、さっさと離れて神尾の方に擦り寄っていきますから。誰でもいいんですよ。

編:なるほど(笑)。でも、そんな織部さんが小倉さんの家に泊りにいくってのは意外な気もしますが。

織部:オグトシんちは過ごしやすいんですよ。マンション住まいだから僕のアパートより広いですし、パソコンも最新型のいいのが3台あるからどれかは使わせてもらって作業ができる。僕がオグトシの家に泊りにいくのって僕が何かしらのタスクを抱えていて、オグトシが比較的暇なことが多いんです。オグトシんちだと気分転換がしやすいし、過ごしやすい。会社からも近いですしね。設備のスペックも高いし、ちゃんと片付けてあれば相当便利な家ですよ。あと、目覚ましがわりに起こしてくれる、二度寝防止になってくれるってのも大きいかも。一人で徹夜続きだとどうしてもきつくなっちゃいますからね。
そういえば、僕が忙しくて奴が暇だと、奴は結構優しいんですよ。基本、お互い無言で過ごすことが多いんですが、ときどきすすすすすと寄ってきて『カルボナーラ作ったんだけど…』とか『これ、夜食の鯛飯…薬味かけて食べてね……』とか。

編:掃除はお嫌いなのに料理は作れるんですか?

織部:ああ、料理得意なんです。でも、家事掃除は嫌い。汚れものって食えないジャン、みたいな。

神尾:ぼく、営業で顧客との交流も多いんですけど、オグトシさんといつきさん、実際はどうなのかって、ヘルファイアの女性ファンからいっつも訊かれますよ。

織部:どうもなにも持ちつ持たれつの普通の友人ですよ。

神尾:よりマニアックなことを訊かれたりもしますけどね。オグ×いつ派か、いつ×オグ派か、みたいな。

小倉:で、お前は何派なの?

神尾:僕ですか?

神尾:怒らんから言ってみ。

神尾:いつ×オグ派ですが。

小倉:(大きく溜息をついて) もぉ、いいわ、お前。

神尾:えぇ! オグ×いつ派って答えればよかったんですか?

小倉:いや、同じリアクションだったけどね。

神尾:えー。

小倉:ふーん。ホモっぽいってことで人気でるなら、俺このままホモって扱いで、ファンの女の子食いまくっちゃる。

織部:いや、ホモで女食いとか、無理だろ……。

編:そういえば、『重力の三世紀』に出てくる二人のヒロイン、パラダイスとガロアがヘルファイアのファンの女の子をモデルにしているということで、某所ではその話題でもちきりでしたが、そこらへんはどうなのでしょうか。

小倉:えーっと。かなり間違った情報ですよね、それ。まず、パラダイスには実在のモデルは特にいません。ガロアに関しては、インスパイアされた人物ってのが一応いますけど、それも、今のヘルファイアのファンの子ではなくて『宿命宮』の頃の時代のファンだった女の子なんですけどね。
 

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